マリー・アントワネットが愛した品々に込めた願いと職人の思い【ハピプラワン BOOK LIST】

2018年12月5日
タイトルから女心をくすぐる一冊『フランスの手仕事、名品の物語 ~マリー・アントワネットが愛した職人技~』。冬の夜にゆっくりページをめくって、彼女が愛したものたちと現代に息づく職人技に思いを馳せてみませんか。
フランスの手仕事、名品の物語 ~マリー・アントワネットが愛した職人技~
『フランスの手仕事、名品の物語 ~マリー・アントワネットが愛した職人技~』
石澤季里著 大修館書店 2300円

マリー・アントワネットはきっと、トップ・オブ・トレンド・セッター

マリー・アントワネットのファンならタイトルだけで興味を持っちゃいますが、インテリア、ファッション好きな女性にもお勧めしたいこの一冊。家具、タッセル、リボン、靴、メガネ…それぞれの歴史と現在の職人の思いをしっかりとした取材で紐解いていく。どれも今となっては身近なアイテムが、歴史に登場した当初は限られた職人の手仕事による高価な一品だったことはとても興味深い。高価だからこそ、貴族たちはこぞって手に入れたがり、その産業が発展していく。タッセルは紐の組み方が家紋のように扱われ、より複雑になっていく仕上がりは華やかで最早それひとつで存在意義のある装飾品に。はたまたリボンには、「貴方の胸のリボンがほしい」なら愛の告白、「リボンを別の誰かにあげる」なら心変わりの印など、想いを込めたアイテムとなる。

様々な“モノ”のスタートには興味深い歴史があるものの、この本に登場する名品たちの歴史には必ずマリー・アントワネットがからんでいます。タイトルからそれは想像できるけれど、よく考えるとこれはすごいことでは? 現代の女の子が好きなものすべてがこの時代、マリー・アントワネットが関わって広まったものと考えると、彼女はトップ・オブ・トレンド・セッターといっても過言ではないはず。

現代まで影響を及ぼすトレンド・セッターの目に留まったアイテムたちの生い立ちを読み込む作業はまるでアルバムをめくるよう。読み終わる頃には、今身近にあるそれらアイテムを改めて愛でたくなる。

 

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