野村萬斎『七つの会議』でぐーたらサラリーマン役に初挑戦

野村萬斎、香川照之、及川光博
映画『七つの会議』
直木賞作家・池井戸潤の同名小説を、狂言師で俳優の野村萬斎を主演に迎えて映画化した『七つの会議』の完成報告会見が、1月16日にザ・リッツ・カールトン東京で開催。野村萬斎、香川照之、及川光博、音尾琢真、藤森慎吾、朝倉あき、吉田羊、世良公則、鹿賀丈史、北大路欣也ら豪華キャストと福澤克雄監督が登壇した。

『七つの会議』のメガホンをとった福澤監督は、連ドラ「半沢直樹」や「下町ロケット」シリーズ、映画『祈りの幕が下りる時』(2018年公開)など、骨太な人間ドラマの演出に定評があるヒットメーカー。本作は中堅企業の不祥事と隠蔽をモチーフにしたエンターテインメント作品で、萬斎は自由奔放でマイペースだが、信念を貫く主人公・八角民夫役を演じる。

萬斎は、福澤作品に何本も出演している香川について「僕は福澤組初参加の新参者なので、香川さんにお手本を示していただいた」と礼を述べる。現場で香川のテンションに驚いたという萬斎は「あれだけがんばって机を打ってたら、手も腫れまくるよなと。身を切って演じるということを示していだだいて助かりました」と感謝の言葉を。

本作で初めてサラリーマン役に挑戦した萬斎は「ぐーたら役でしたが、僕自身ぐーたらなのでそういう意味では入りやすかったかなと」と語ったが、香川は萬斎について「そんなことは全くなく、常に姿勢が良くて。若いころからずっとあの姿勢でこられたんだなと」と、凛としたたたずまいに感心しきりだった。

高圧的な上司役を演じた香川は、部下役の及川を激しく叱責するシーンについて「テンポ良く、台詞をかぶるように言いました。同時に言うのが好きなんです。それをやると5ページくらいの台本が3ページくらいに縮まるので」と笑顔でコメント。それを受け、及川は「台詞があと2行残っているのに言わせてくれないんです。ぶったぎられてしまう。ボキボキと心を折られるので、そういう顔になっています」と苦笑いした。

『七つの会議』
監督/福澤克雄
原作/池井戸潤「七つの会議」(集英社文庫刊)
出演/野村萬斎、香川照之、及川光博、片岡愛之助、音尾琢真、藤森慎吾、朝倉あき、岡田浩暉ほか
2019年2月1日(金)より全国ロードショー
http://nanakai-movie.jp/
(c)2019映画「七つの会議」製作委員会

■池井戸潤氏・特別インタビュー
「自分の作品は純粋なエンタテインメント。読む方それぞれがページをめくる時間を楽しんでもらえれば十分」

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